ISO審査プロセス
ISO審査とは、貴社のマネジメントシステムがISO規格の要求事項を満たしているか、また文書化されたプロセスで説明されているとおりに機能しているかを正式に確認するプロセスです。これは、独立した認証機関が認証の授与、維持、または更新を決定するために用いるプロセスです。
ISO 審査プロセス:開始方法
ISOマネジメントシステムの認証取得と維持は、一度きりのイベントではありません。組織とそのマネジメントシステムがISO規格に準拠していることを確認するために設計された、継続的な審査サイクルです。
ISOマネジメントシステムを構築し、導入すると、認証審査の一環として、独立した認証機関による審査を受けます。要求事項を満たしていれば認証書が発行され、認証を維持するために3年ごとのサーベイランス審査と再認証審査のサイクルに入ります。
すべてのISOマネジメントシステムにおいて、同じ審査プロセスが適用されます。すべてのISO審査は、文書化されたマネジメントシステムの通りに実際に活動しているか、そしてそれがISO規格に準拠しているかを確認するという、同じ原則に基づいています。
ISO 審査プロセスの重要な段階
ISO審査プロセスは、明確な段階を経て進められます。通常、以下の段階で進みます。
- ISOマネジメントシステムの準備(内部監査およびマネジメントレビューを含む)
- (必要に応じ)準備状況を確認するための事前評価またはギャップ分析形式の訪問
- ステージ1審査 – 文書レビューと準備状況の確認
- ステージ2審査 – 実際の業務の運用に関する包括的な評価
- 1年目と2年目の年次サーベイランス審査
- 3年目の再認証審査
各段階は前の段階に基づいて構築されるため、内部監査、マネジメントレビュー、および日々の業務から得られた証拠は、認証機関が実施する審査に直接反映されます。
ISO 内部監査が認証審査をどのようにサポートするのか
内部監査は、マネジメントシステムがどの程度適切に機能しているかを自分たちで確認するためのものです。組織が実施する内部監査は、規格の要求事項でもあります。内部監査は、外部審査員が訪問する前に、プロセスが遵守され、記録が保管され、問題が発見されていることを確認するのに役立ちます。
ISO認証のステージ1またはステージ2の審査を受ける前に、マネジメントシステムの主要部分について内部監査を計画・実施し、その後、マネジメントレビューを実施しておく必要があります。外部審査員は、内部監査プログラム、報告書、およびフォローアップ活動を、システムが単に文書化されているだけでなく、実際に運用されている証拠として確認します。
内部監査は認証審査とは異なりますが、多くの共通する要求事項を網羅しています。強力な内部監査プロセスを確立することで、ISO認証審査がより円滑に進み、問題点を早期に発見し、サーベイランス審査と再認証審査の間の継続的な改善を支援することに繋がります。
審査サイクル
認証登録審査
これは、認証を取得できる状態かを判断するために受ける最初の審査です。初回審査、登録審査とも呼ばれ、認証機関によって実施されます。認証機関(CB)は、組織の規模、サイト数、マネジメントシステムの適用範囲、審査時間の長さに応じて、1名または複数名の審査員を任命します。
理想的には、認証機関がUKAS認定を受けていることを確認する必要があります。ISOQARは、UKAS認定を受けた認証機関です。
マネジメントシステムの登録審査は、ステージ1審査とステージ2審査の2段階で実施されます。必要に応じ、事前評価が実施される場合もあります。
ステージ1審査
ステージ1審査は、文書レビュー(または文書審査)、あるいは準備状況レビューとも呼ばれます。ステージ1審査の基本的な目的は、ステージ2審査への準備が整っているかどうかを確認することです。
ステージ1審査はいつ実施されますか?
ステージ1審査は、マネジメントシステムを構築し、一定の期間運用した後に実施されます。これは、内部監査やマネジメントレビューを実施し、審査員が検証するための記録を作成するなど、システムの有効性に関する証拠を準備するためです。
ステージ1審査にはどれくらいの時間がかかりますか?
審査時間はUKASが定めた計算式によって決定されます。組織の規模、人数、リスク、複雑さなどの要素が考慮され、日数で計算されます。よって、UKAS認定の認証機関であれば、審査時間が大きく変わることはありません。ほとんどの中小企業の場合、ステージ1審査はオンサイトで1, 2日程度で実施されます。ステージ2審査は通常、それよりも長くなります。
ステージ1審査はどこで実施されますか?
複数の拠点がある場合、通常は本社で実施されます。現地審査により、審査員は組織と拠点の状況を把握することができますが、マネジメントシステムの複雑さ(およびCOVID-19などのその他の考慮事項)に応じて、リモートで実施することもあります。
ステージ1審査では何が行われますか?
ステージ1審査は通常、日々の業務よりも、文書化された情報に焦点をあてます。これは、審査員が組織とそのマネジメントシステムの全体像を把握するための偵察活動とも言えるでしょう。従業員へのインタビューが行われる場合もあります。
必要な人員や資材を準備できるよう、認証機関は当日の審査計画を事前に連絡してくれるはずです。
ステージ1審査の主な目的は次のとおりです。
- マネジメントシステムの文書の審査。これには、システムの適用範囲、目標、システムの運用をサポートする関連ポリシーと文書類が含まれます。
- ステージ2審査の計画作成のための現場確認
- 組織が運営するサイトに関する情報の入手
- 主要なプロセス、手順、使用している設備・機器に関する情報の取得
- 組織に適用されるすべての法定および規制要求事項が文書化されていることの確認
- 関連するすべての担当者がステージ2審査の準備ができているかの確認
- 内部監査とマネジメントレビューの実施状況の確認
- ステージ2審査の計画立案(審査するサイトを含む)
可能であり、十分な記録がある場合は、以下についても審査を実施します。
- 内部監査プロセス
- マネジメントレビュー
- 上級管理職のコミットメント
- 苦情
- 購買
- 目的と目標
上記のすべては、審査員がステージ2審査を計画するのに役立ちます。ステージ2審査の日程がまだ決定していない場合は、審査員と話し合い、実施時期について合意します。
ステージ1審査の後はどうなりますか?
ステージ1審査の終了時に、審査員から審査報告書を受け取り、結果がフィードバックされます。厳密に言えば、ステージ1審査は不適合(NC)で終了することはありません。これは、まだ規格の要求事項への適合を主張する段階に達していないためです。その代わり、審査中に特定された問題は、改善要求(IR)として審査報告書に記載されます 。これらの改善要求は、ステージ2審査までに対応する必要があります。対応しない場合、ステージ2審査で不適合とみなされ、認証取得の可能性が損なわれる可能性があります。
審査報告書には以下の内容が含まれます。
- 組織のマネジメントシステムの評価とステージ2審査の準備状況の判断
- 規格の要求事項に関する理解度の評価
- 組織のマネジメントシステムの適用範囲の合意
- ステージ2審査の計画と日付および実施場所の合意
- マネジメントシステムの改善要求と改善の余地がある領域
ステージ1審査のヒント:
多くの組織にとって、ステージ1審査が審査員と初めて対面する場になることでしょう。この時間を有効に活用してください。質問に対し正直に回答し、決して問題点を隠そうとしないでください。問題を隠そうとした場合、ステージ2審査でより大きな問題が浮上し、認証の取得に支障をきたす可能性があります。審査員はマネジメントシステムの構築を手伝うことはできませんが、審査員へ現状を正確に伝えることで、組織のマネジメントシステムがISO規格に準拠しているか、を改善すべきかを知ることができます。
ステージ2審査
ステージ2審査は、認証取得前の最終段階であり、認証の主要審査です。通常は現地で実施され、ステージ1審査よりも長く、より詳細な内容を審査します。
全体的な目的は、マネジメントシステムが規格に準拠しているか、また認証を取得できる状態かを判断することです。
ステージ2審査はいつ実施されますか?
ステージ1審査が予定された際に、ステージ2審査の日程も約6~8週間後で合意されていると思います。通常、審査員がステージ2審査で訪問する前に、マネジメントシステムは少なくとも3か月、理想的にはそれ以上稼働している必要があります。また、ステージ1審査で指摘された改善要求に対応するためにも、十分な時間を確保する必要があります。ステージ2審査の日程は、ステージ1審査終了時に審査員と合意されているはずです。
ステージ2審査は、ステージ1審査の6か月以内に実施される必要があります。そうでない場合、ステージ1審査から再度やり直すことになるかもしれません。
ステージ2審査にはどのくらいの時間がかかりますか?
ステージ1審査と同様に、審査時間はUKASが定めた計算式によって決定されます。審査時間はステージ1審査実施前に既に計算されています。ステージ1審査の結果によって、ステージ2審査の時間が調整される場合がありますが、その場合は事前にお知らせいたします。
ステージ2審査はどこで行われますか?
ステージ2審査は通常、本社およびサンプルとなる複数の拠点で実施されます。ただし、COVID-19などの例外的な状況により、審査はリモートで実施される場合があります。複数の拠点がある場合、審査対象拠点はステージ1審査で合意されます。
3年の認証サイクル中に、認証の範囲に含まれるすべてのサイトは通常、少なくとも1回は訪問されます。
ステージ2審査では何が行われますか?
これは、マネジメントシステムに対する最も徹底した審査であり、認証の可否を決定するための証拠を審査員が収集する場でもあります。
ステージ2審査は、審査員が今後の進め方を説明するオープニングミーティングから始まります。審査の対象となる事項には以下が含まれます。
- ステージ1審査における改善要求(IR)が確実に実施され、完了されていることの確認
- マネジメントシステムが規格に準拠していることを示す証拠となる文書化された情報の精査
- マネジメントシステムの全体的な有効性とそれが目標の達成に貢献しているかの確認
- 業務管理が適切に行われ、ポリシーと手順に従って業務が行われているかを確認するための活動およびプロセスの審査
- 組織の内部監査およびマネジメントレビューの評価
- 予防処置および是正処置の有効性
- 主要業績目標および目標値の検証
ステージ2審査の後はどうなりますか?
審査の最後に、審査員は審査をレビューし、不適合事項や是正処置の可能性について組織と話し合うためクロージングミーティングを開催します。ミーティングでは、ISO認証取得の推薦の有無が報告されます。
クロージングミーティングでは、審査員から審査結果の要約を含む審査報告書が渡されるでしょう。報告書には、軽微不適合、重大不適合、観察事項そして改善の機会が記載されています。
重大不適合とは、システムが完全に機能不全に陥った状態、つまり規格の要求事項を満たせていない状態を指します。1つの要求事項に対して複数の軽微な不適合が見られる場合、マネジメントシステムが完全に機能不全に陥っているとみなされ、重大不適合とみなされます。重大不適合は、審査員が認証を推薦する前に是正されなければなりません。そのために、審査員による追加の現地訪問が必要となる場合があります。
軽微不適合とは、マネジメントシステムの一部における不備、または単一の欠陥を指します。軽微不適合は、認証書の発行前に是正処置を完了しておく必要があります。
観察事項(OBS)、改善の機会(OFI)も報告されます。これらは、審査員がマネジメントシステムの全体的な状況と有効性を改善するために、明確化または調査が必要であると判断した現状に関するものです。認証の推薦には影響しません。
重大または軽微に関係なく、不適合があった場合、是正処置が完了されるまで認証は取得できません。是正処置の実施には最大3ヶ月の猶予が与えられます。
審査当日に認証の推薦がされなかった場合でも、必ずしも審査員が再訪問し追加の審査が必要になるわけではありません。是正処置を講じたことを証明する書類を提出することで解消される可能性が高いでしょう。
年次サーベイランス審査
マネジメントシステムの主要な目的の一つは、継続的改善を確実にすることです。審査とレビューによって支えられたPlan(計画)- Do(実行)- Check(評価)- Act(改善)のサイクル(PDCAサイクル)は、この目的の達成に役立ちます。
年次サーベイランス審査は、その主要な構成要素です。これは、UKAS認定のISO認証を維持するために必須な要求事項です。
年次サーベイランス審査はいつ実施されますか?
多くの場合、組織は1年目と2年目のタイミングでそれぞれ年次サーベイランス審査を受審します。最初の審査は、ISOQARによって1年目が経過する前(ステージ2審査のおおよそ8か月後)に実施されます。これは、訪問サイクルを上記のように設定することで、3年目の末の有効期限までに再認証審査を確実に実施できるようにするためです。これは非常に重要です。有効期限間近の再認証審査で不適合が発見された場合、是正処置を講じている間に認証が失効する可能性があるためです。
組織の中には、年次サーベイランス審査をより頻繁に、またはカレンダー全体に分散して審査を実施するところもあります。スケジュールは審査員と相談の上、決定します。
年次サーベイランス審査にはどのくらいの時間がかかりますか?
審査サイクル内の他の審査と同様に、年次サーベイランス審査に費やす時間はUKASが定めた計算式によって決定されます。通常、ステージ2審査よりも短くなります。
年次サーベイランス審査はどこで実施されますか?
年次サーベイランス審査は通常、オンサイトで実施されます。ただし、COVID-19などの例外的な状況下では、リモートで審査を実施する場合があります。複数の拠点がある場合は、本社に加えて、初回登録審査で選定された拠点とは異なる拠点が審査対象となります。2回目の年次サーベイランス審査と再認証審査でも、本社はすべての審査に含まれますが、異なる拠点が選定されます。
年次サーベイランス審査ではどのようなことが行われるのでしょうか?
年次サーベイランス審査では、審査員はステージ2審査と同様のアプローチを採用します。ただし、マネジメントシステムの一部の領域に費やす審査時間は短縮され、組織の特定部分が審査対象になります。
審査の実施内容の多くは、審査員が過去の審査で発見した内容、例えば弱点領域の調査などに基づいて決定されます。最低限、以下の項目が対象となります。
- 前回の審査における不適合と是正処置のレビュー
- マネジメントシステムの維持管理とパフォーマンス
- 内部監査の有効性
- マネジメントレビューの検証
- 予防処置と是正処置
- 更新したドキュメント
3年間の認証サイクルにおける2回目の年次サーベイランス審査では、組織内の様々な側面と業務内容が調査される可能性があります。その目的は、サイクル内のすべてのプロセスを審査することです。
年次審査の後はどうなりますか?
他の審査と同様に、審査員は審査終了時に審査結果を要約し、不適合事項を記載した審査報告書を提出します。
重大不適合が報告された場合、是正処置を講じ、その証拠を提出するまでに最大3ヶ月の猶予が与えられます。期限内に是正処置を講じなかった場合、認証が取り消される可能性があります。
軽微不適合については、審査員が組織と合意した対応計画を策定します。リスクと重大性に応じて、審査員は裁量権に基づき、不適合を「クローズ」する方法を決定します。次回の審査でクローズすることも、審査員に証拠を提出することでクローズすることも、あるいはさらに別の審査でクローズする場合もあります。
再認証審査
ISO認証は発行日から3年間有効です。認証を維持するために、3年目に最初のステージ2審査と同様の再認証審査を受けなければなりません。
再認証審査はいつ実施されますか?
再認証審査は、3年目の終了の少なくとも3か月前までに実施するのが最適です。認証の中断を回避するには、審査で特定された不適合(軽微または重大)に対して是正処置を講じるための時間を確保する必要があるためです。
再認証審査にはどのくらいの時間がかかりますか?
再認証審査は通常、初回審査に割り当てられた時間の約3分の2程度かかります。
再認証審査はどこで行われますか?
再認証審査は通常、現地で実施されます。複数の拠点がある場合は、本社に加え、初回審査およびサーベイランス審査に含まれていない拠点も再認証審査の対象となります。COVID-19などの例外的な状況により、審査はリモートで行われる場合があります。
再認証審査では何が行われますか?
再認証審査はサーベイランス審査よりも包括的であり、ステージ2審査に類似しています。
審査には以下の項目が含まれます:
- 以前の審査で報告された不適合や改善点などの問題
- 品質マネジメントシステムの全体的な有効性とそれが組織の目標達成に役立っているか
- 認証範囲の確認とそれがまだ適切か
- 業務管理が適切に行われ、ポリシーと手順に従って業務が行われているかを判断するための活動とプロセスの審査
- 組織の内部監査とマネジメントレビューの評価
- 予防処置と是正処置の有効性
- 主要業績目標と目標値の検証
再認証審査の後はどうなりますか?
ステージ2審査の後と同様です。最終のクロージングミーティングにて、審査員から審査報告書が提出されます。
認証書発行日から3年目の有効期限までに、審査員が指摘した不適合事項に対応しなければなりません。対応しない場合、認証が取り消される可能性があります。
すべてが順調に進んだ場合、新しい認証書が発行され、3年のサイクルが再び始まります。
認証サービス一覧
下記、ISO規格の認証取得が可能です
ISO 9001
品質
マネジメントシステム (QMS)
UKAS認定のISO認証により、
継続的改善を実施します
ISO 14001
環境
マネジメントシステム (EMS)
UKAS認定のISO認証により、
環境パフォーマンスを向上させましょう
ISO 27001
情報セキュリティ
マネジメントシステム (ISMS)
UKAS認定のISO認証により、
組織の情報セキュリティを強化します
ISO 45001
労働安全衛生
マネジメントシステム (OHSMS)
UKAS認定のISO認証により、健康と安全に関する規制への遵守を実証します
ISO 22000
食品安全
マネジメントシステム (FSMS)
UKAS認定のISO認証により国際的な
食品安全規制への遵守を実証します
